いままで全く興味を持てず、もったいないことをしていた。
iPadを買った時に、メッセージがiPadだけに届いたりしてイラっときて、オフにしたっきりだった。
けれど、有効なメールアドレスさえあればiMessageサービスというのが使えて、ちゃんと設定できればFaceTimeなんかもできるらしい。
これは! 今ならメールアドレスは自由にどうにでもできるぞ! 契約が切れのiPhoneが有効活用できそうだ!
ということで設定して試すことにした。
結論からすると、
- 現在契約中のiPhone(つまり、3G回線がある)でもiMessageを有効にした場合、送信先がiMessageを有効にしているならば、iMessageが優先される。=SMS/MMSでメッセージは送られない。
- iPhone(3G回線あり)でiMessage有効にしていても、宛先がiPhone・iPadじゃなかったり、iPhone・iPadでもiMessageを有効にしていない場合には、メッセージがSMS/MMSで送信される。
- 契約切れのiPhoneの場合、宛先がiMessageでなければメッセージを送信できない。
- iMessageが有効な端末同士であれば、3G回線の有無に関係なくFaceTimeを利用できる。
となった。
同居していない親兄弟がiPhone・iPadを持って常用しているので、連絡手段として至極有効に活用できるのだった。なんで今までちゃんと調べなかったんだろう・・・。
■ちゃんと設定しようと思った背景
うちには、iPhone x 4、iPad x 2 があり、以下のように使用者を割り当てている。
ユーザー | 割り当て |
---|---|
hogeuser | iPhone(3G回線あり), iPad(WiFi) |
hogewife | iPhone(3G回線あり) |
hogedaughter1 | iPhone(契約切れ) |
hogedaughter2 | iPhone(契約切れ) |
hogegrandmother | iPad(WiFi) |
それぞれのデバイスに対して新しいメールアドレスを発行し、それぞれに個別に割り当てさえすれば、メッセージが横取りされることもないだろう。
zarafaでアカウントを作成し、My Apple IDでメールアドレスを登録する。
登録にあたって zarafa で作成したアカウントに確認メールが飛んでくるので、これを受け取って有効化させる。
(メッセージをやり取りしているといつの間にかiPhone同士じゃないとメッセージのやり取りができなくなるという話は、ここから生まれるのではないかと思ったり。有効なメールアドレスかどうかを確認されるから、パソコンや会社で使っているメールアドレスを登録してしまうはずだ)
それぞれ、以下の通り割り当てた。
ユーザー | デバイス | メールアドレス |
---|---|---|
hogeuser | iPhone(3G回線あり) | +81 90 nnnn nnnn i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp hogeuser@t.vodafone.ne.jp |
hogeuser | iPad | +81 90 nnnn nnnn i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp |
hogewife | iPhone(3G回線あり) | +81 90 nnnn nnnn i-hogewife@hogeserver.hogeddns.jp hogewife@softbank.ne.jp |
hogedaughter1 | iPhone | i-hogedaughter1@hogeserver.hogeddns.jp |
hogedaughter2 | iPhone | i-hogedaughter2@hogeserver.hogeddns.jp |
hogegrandmother | iPad | i-hogegrandmother@hogeserver.hogeddns.jp |
※赤文字は新しい会話の発信元。
※橙文字は元々はSMS/MMSとかいわれていたメールアドレス。
設定自体は zarafa でユーザーを作り、My Apple ID で登録して、iPhone・iPadの設定画面から登録すればいいので、そのへんは書かない。
前置きが長すぎ・・・。
ということで、色んなパターンでメッセージを送信してみて、どうなるか試してみる。
■パソコンからメール送信
別にパソコンでなくてもよさそう。とにかくiMessageと関係のないアカウントからメールを送ってみる。
デバイス | メールアドレス | 着信先 |
---|---|---|
hogeuserのiPhone | +81 90 nnnn nnnn | メッセージ送信できず。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageには着信せず。 サーバーにメールが保管される。 SMTPリレーのみだから。 |
|
hogeuser@t.vodafone.ne.jp | SMS/MMSに着信。 | |
hogeuserのiPad | +81 90 nnnn nnnn | メッセージ送信できず。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageには着信せず。 サーバーにメールが保管される。 SMTPリレーのみなので当たり前か。 |
iMessageというサービスを通らないのだから、当たり前といえば当たり前の結果。
■ケータイのSMS/MMSからのメッセージ送信
hogewifeのiPhone(3G回線あり)でiMessageをオフにしてメッセージを送ってみる。
デバイス | メールアドレス | 着信先 |
---|---|---|
hogeuserのiPhone | +81 90 nnnn nnnn | SMS/MMSに着信。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageには着信せず。 サーバーにメールが保管される。 SMTPリレーのみだから。 |
|
hogeuser@t.vodafone.ne.jp | SMS/MMSに着信。 | |
hogeuserのiPad | +81 90 nnnn nnnn | 着信せず。当たり前か。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageには着信せず。 サーバーにメールが保管される。 SMTPリレーのみなので当たり前か。 |
パソコンから送ったあたりで気が付いたのだが・・・。そういうことだったのね。
■iMessageからのメッセージ送信
hogedaughter1(契約切れ)からiMessageで飛ばせる先はどこなの?と確認してみることに。
デバイス | メールアドレス | 着信先 |
---|---|---|
hogeuserのiPhone | +81 90 nnnn nnnn | iMessageとして着信。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageとして着信。 | |
hogeuser@t.vodafone.ne.jp | メッセージ送信できず。 | |
hogeuserのiPad | +81 90 nnnn nnnn | iMessageとして着信。 |
i-hogeuser@hogeserver.hogeddns.jp | iMessageとして着信。 |
SMS/MMSのやり取りはできないがiMessageのメッセージのやり取りはできる。
■iMessageオン同士のSMS/MMSのやり取り
hogewifeのiMessageをオンに戻し、送信元を電話番号にした上で、hogeuserの電話番号にメッセージを送ろうと宛先を入力すると・・・
メッセージ入力を開始した(=宛先入力からフォーカスが外れた)タイミングでiMessageとして認識され「送信」ボタンが青くなった。
iMessageが優先される仕様になっているらしい。
同じメッセージを複数のデバイスで同期できることを考えると、iMessageサービス側で送信メッセージをフックする必要があるから・・・でしょう、きっと。そうしないと、複数のデバイスでメッセージを共有できないわけだから。
■その他のパターン
iMessageが有効であれば、契約切れのiPhoneでもFaceTimeできることは確認した。
だけど、全部試す気が失せちゃった。以下を考慮すれば結果はわかるから。
- 通過するのが SMTP なのか iMessage なのか。
- iMessageはSMS/MMSより優先される。
さあ、今まで眠っていた機能を有効活用していこう!
■その他
iMessage用に作成したアカウントだけれども、ユーザーにとって管理が面倒だよね。だって、下手にパソコンからメールが届くかもしれない状況を作ってしまったわけだから・・・。
と思ったので、以下の通りaliases設定をして、アカウント削除をしてしまった(登録している以上、やっぱメールが届かないという状態にするのはよろしくないと思うのです)。
/etc/aliases
# See man 5 aliases for format
postmaster: root
webmaster: root
servermaster: root
mailer-daemon: root
i-hogeuser: hogeuser
i-hogewife: hogewife
i-hogedaughter1: hogedaughter1
i-hogedaughter2: hogedaughter2
i-hogegrandmother: hogegrandmother
変更したら、反映させる。
$ sudo newaliases
i-xxxxxx達を削除する。
$ sudo zarafa-admin -d i-hogeuser $ sudo zarafa-admin -d i-hogewife $ sudo zarafa-admin -d i-hogedaughter1 $ sudo zarafa-admin -d i-hogedaughter2 $ sudo zarafa-admin -d i-hogegrandmother
これで、もしもi-xxxxxxアカウントにメールが送られてきても問題はない。
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