今回は、Zarafa7.2.0→7.2.5へのアップグレード。大したことはやってない感じ。
だが、Ubuntu14→16のアップグレード(2017/05/14リンク追加)を行うためには、Kopanoへの移行が必要なようで、これを実現するためには何がどこにどんな影響をあたえるのか、ということを知っておく必要がありそう。今後のためにメモとして残す。
運用しているユーザーが家族だけなので、多少の問題はいいやー、と過去には適当なアップグレードを行ったが、本家にちゃんと情報があるのだから、これをよく読んでやることはやっとくべきだと思う。
仮想化したことで、カットアンドトライがしやすくなったことから、設定メモを記事に残すことの重要性が段々と減ってきている…という言い訳で、実はOSを64bit化したり、それに伴うZarafaのバージョンアップを行ったことを書き残していなかった。
Ubuntu14を64bit化するにあたっては、OSを最初からインストールした。技術をよく知る方はアップグレードさせる形で64bit化させることができるようだけれども、私には無理だった…。
まっさらなOSをインストールして、そこに/etcやWordPressの各種ファイルの必要分をコピってみたりして、どうにか動くように設定をした。時間はというと、思っていたよりも短時間でできたという印象で、設定が残っているのは大きかった。
Zarafaについては、MySQLのデータをそのままバックアップ→リストアしてZarafa 7.2 Multi-Tenant mit Postfix, SpamAssassin und SASLの掲載記事をベースにインストール。
当初あったインストーラーがなくなっていたので、色々と迷ったが、結局 dpkg -i *.deb 的なインストールと、記事に沿った設定でどうにかなった。
結論として、メモのHTMLタグがおかしなことになってしまったが、それ以外は問題なくアップグレードできたので、まぁ、よしとした。
■現状
OS:
Ubuntu14.04LTS 64bit版
Zarafa:
7,2,0,48204
なお、OSをUbuntu14→16にアップグレードしたくなって試してみたところ、Zarafaが上手く動かない状況になってしまい、スナップショットで元の状態に戻すことになってしまった。
Ubuntu16にしたいので調べてみたら、ZarafaはKopanoに変わりました、とあり、Ubuntu16で使うには、Zarafa→Kopanoへの移行が必要になることがわかった。
従来のZarafa Community Editionは以下からダウンロードができるが、Ubuntu16はサポートしていない模様。上手く動かないわけだ…。
https://download.zarafa.com/community/ ※Kopanoに移行
Kopanoは「この記事」で書かれているように以下でダウンロードができるが、過去バージョンやFinalバージョンにはアクセスできず、常にBetaを使い続けることになる模様。その代わり、Ubuntu16をサポートしている…という。
https://download.kopano.io/community/
まずは、Zarafaを7.2.5のFinalにアップグレードすることにした。今までちゃんとやったことがない。
各種サービスの停止。これで、メールが来たとしても再送されるだろうし、他の操作もできなくなるからデータを破壊することはなくなるだろう。
$ sudo service postfix stop $ sudo service zarafa-spooler stop $ sudo service zarafa-server stop $ sudo service zarafa-licensed stop $ sudo service zarafa-dagent stop $ sudo service zarafa-gateway stop $ sudo service zarafa-ical stop $ sudo service zarafa-indexer stop $ sudo service zarafa-search stop $ sudo service zarafa-monitor stop
パッケージのダウンロードと展開。
$ wget https://download.zarafa.com/community/final/7.2/7.2.5.109/zcp-7.2.5.109-ubuntu-14.04-x86_64-opensource.tar.gz $ tar xzvf zcp-7.2.5.109-ubuntu-14.04-x86_64-opensource.tar.gz
ここで、ESXiでサーバーのスナップショットを取った。
パッケージのインストール。
$ sudo dpkg -i *.deb
でインストールしてみて、依存関係で怒られ、怒られたのをたどって幾つかを削除し、
$ sudo dpkg -i *.deb
でインストールしてみて・・・を繰り返す。
なんとなく書き留めていた操作。この順序で消して、ライブラリを一つ入れたらインストールできるのじゃないかと。
$ sudo dpkg -r zarafa-monitor $ sudo dpkg -r zarafa-spooler $ sudo dpkg -r zarafa-utils $ sudo dpkg -r zarafa $ sudo dpkg -r zarafa-dev $ sudo dpkg -r zarafa-gateway $ sudo dpkg -r zarafa-libarchiver # sudo dpkg -r zarafa-client $ sudo dpkg -r zarafa-libmapi $ sudo apt-get install libtcmalloc-minimal4
今まで使ってきた環境では、以下のファイルを修正していたが、変更があるため新しいファイルが cfg.dpkg-dist みたいなファイルで入っていた。新しいファイルを有効にしつつ、以下を修正。
/etc/init.d/zarafa-server
case "$1" in
start)
if [ "$SERVER_ENABLED" = "no" ]; then
log_warning_msg "Zarafa Server daemon not enabled in /etc/default/zarafa ... not starting"
exit 0
fi
#サーバーが起動しないことが多いので待たせることに
sleep 5
log_begin_msg "Starting $DESC: $NAME"
install -dm0775 -o zarafa -g zarafa /var/run/zarafad
export LC_ALL=$ZARAFA_LOCALE
export LANG=$ZARAFA_LOCALE
start-stop-daemon --start $QUIETDAEMON --pidfile $PIDFILE --exec $SERVER -- $SERVER_OPTS
log_end_msg $?
unset LC_ALL LANG
;;
stop)
/etc/zarafa/server.cfg
############################################################## # SERVER SETTINGS # IP Address to bind to (empty for ANY) # Set to ::1 or 127.0.0.1 if connections should only come from localhost # and through the webserver proxy server_bind = 0.0.0.0 ・ ・ ・ # local admin users who can connect to any store (use this for the zarafa-dagent) # field is SPACE separated # eg: local_admin_users = root vmail #local_admin_users = root zarafa local_admin_users = root vmail zarafa ・ ・ ・ # The user under which we connect with MySQL mysql_user = postmaster # The password for the user (leave empty for no password) mysql_password = *パスワード* ・ ・ ・
再起動
$ sudo reboot
ここまででZarafaのバージョンアップはできた…が、WebAppからのアクセスができない。
バージョンアップせねば。
https://download.zarafa.com/community/final/WebApp/2.2.1/ubuntu-14.04/ ※Kopanoに移行
ここから全てをダウンロードしてきて…
$ sudo apt-get install php5-enchant $ sudo dpkg -i *.deb
ここでも、日本語表示の設定が必要なんだけれども、例によって設定ファイルが config.php.cfg.dpkg-dist で入っているので、これをベースとして以下を修正。
/etc/zarafa/webapp/config.php
// List of languages that should be enabled in the logon
// screen's language drop down. Languages should be specified
// using _[.UTF-8], and separated with
// semicolon. A list of available languages can be found in
// the manual or by looking at the list of directories in
// /usr/share/zarafa-webapp/server/language .
define("ENABLED_LANGUAGES", "de_DE;en_EN;en_US;fr_FR;he_IL;it_IT;nl_NL;ru_RU;zh_CN;nb_NO;ja_JP");
// Defines the default time zone, change e.g. to "Europe/London" when needed
Apache再起動
$ sudo service apache2 restart
コマンドの位置が変わってる… /usr/bin → /usr/sbin
これにより、Postfixの設定変更も必要になった。
/etc/postfix/main.cf
・
・
・
#
# for Zarafa Settings.
#
virtual_alias_maps = mysql:/etc/postfix/mysql-aliases.cf
mailbox_transport = zarafa: zarafa_destination_recipient_limit = 1
mailbox_command = /usr/sbin/zarafa-dagent "$USER"
debugger_command =
PATH=/bin:/usr/bin:/usr/local/bin:/usr/bin/X11
ddd $daemon_directory/$process_name $process_id & sleep 5
・
・
・
/etc/postfix/master.cf
・ ・ ・ # # for Zarafa Settings # zarafa unix - n n - 10 pipe flags=DRhu user=vmail argv=/usr/sbin/zarafa-dagent -R ${recipient}
Postfix再起動
$ sudo service apache2 restart
おぉ!画面が変わった!なんかカッコいい!
あと、このバージョンアップに伴って、Zarafa WebAccessが廃止になった?ようなので、使っていないこともあり、削除することに。
$ sudo apt-get remove zarafa-webaccess
変更を everyone に配信して、ESXiでスナップショットを削除(統合)し、運用再開!
次は Kopano へのバージョンアップかー。ちょっとハードルが高そう・・・。
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